あなたの会社は大丈夫?時間外労働抑制度チェック!
時間外労働は、上司からの命令とそれに対する社員からの事前申請があって初めて成立します。次に挙げる項目について、もう一度きちんと確認し、当てはまるものがあれば早急に改善していきましょう。
中間管理職への教育をきちんと行っているか?
時間外労働が命令や申請を必要とするのであれば、まず命令を下す管理職への教育が絶対に必要となります。
そもそも管理職が部下の作業の質や量を把握できていないという問題があるからです。部下の把握ができていないのに評価だけは行われるため、申請制度の創設に取り組んでいても、結局、事後申請が通用してしまうのです。
社員に1か月の時間外労働の累計を把握させているか?
時間外労働の申請書には、各社員の当月の累積を記載しておきましょう。つまり、社員自身が1か月あたりの時間外労働を常時把握することが必要なのです。「気づいたら100時間残業していた」ということのないように努力しましょう。
時間外労働は事前申請・許可方式になっているか?
時間外労働が社員個人の判断で実行されているようでは、本格的な抑制は実現しません。法的には問題がありますが、「時間外命令がなく事後申請だけの場合には、時間外割増賃金は支給しない」くらいの強い覚悟が必要となります。
まずは申請・許可制度をもう一度確認します。事前申請制度を導入しても時とともに形骸化してしまう事態は絶対に避けなければなりません。時間外労働の判断を労働者に委ねてはいけないのです。
ノー残業デーはあるか?
総務・人事が率先してノー残業デーを復活させることは、時間外労働抑制に非常に効果があります。ただこれも油断していると、いつでも形骸化する恐れがあります。
物理的に時間外労働をできなくしているか?
たとえば、毎日一定の時間に消灯をします。全労働者への意識付けには効果があります。某社では、社長みずからが電灯を消して歩いて徹底した例もあります。物理的に時間外労働ができなくするほどのことを考慮する時代です。
社長や役員が率先して取り組んでいるか?
会社のトップにも率先して時間外労働抑制に参加してもらいます。社長の中には、「遅くまで働いてくれる者はありがたい」という発想を持っている方がたくさんいますが、大きな間違いです。これでは時間外労働は減少しません。
1日あたりの労働時間調整ができるか?
仕事は生き物ですから、突発的にやらざるを得ない仕事が飛び込んでくることもあります。そのような事情で所定労働時間をオーバーした日がある場合には、翌日には遅い時間に出社するなど、勤務時間の調整が可能となるよう就業規則に明記しておきます。
生活残業を容認していないか?
中には生活費のために時間外労働をする社員の方もいるでしょう。ある会社では、時間外労働抑制を強力に推し進めたところ、「時間外ができないなら他社でアルバイトすることを認めろ」という本末転倒な意見も出たといいます。事情は察しますが、やはり生活残業は時間外労働を常態化させてしまい、望ましくありません。
対処方法としては、全社会議や掲示板、社内メールなどで注意をすると一気に減少します。業務量は変化せずに定時退社を実現できた例もあります。
帰社時間を一番遅い社員に合わせていないか?
仕事を終えるのが最後となる社員を待つことで、結局全員の帰りが遅くなる部署も実在します。これも、仕事が終わった人から帰社するように指摘すると改善されることがあります。
早く帰りにくいムードになっていないか?
「みんなが残業をしているのに自分だけ帰りにくい」というのは、新人などによくある心境です。上司のほうからそんな必要は全くないことを強く指導するとともに、帰りにくい雰囲気をつくらないよう気をつけましょう。
時間外労働に対するペナルティーを設定しているか?
部署単位で予算管理を徹底できる会社であれば、時間外労働をコストとして認識し、ペナルティー化を検討しましょう。時間外労働の多い部署では、賞与が減額されるようなシステムとし、効果的に時間外労働の抑制を図りましょう。
- ▼連載「やってはいけない会社の人事」