来春新卒予定者の採用活動
来春高校卒業予定者については、9月5日以降、学校推薦の応募受付が始まります。
9月16日からは、面接等による採用選考も可能になりますので、推薦文書や応募書類をもとに候補者の選考を進めましょう。重点校に絞って採用活動を行なうのも有効です。
大学・短大等卒業予定者の採用活動も大詰めを迎えます。内定後に辞退者が出ないよう、入社時期まで定期的なフォローを続けることも大切です。
52ページでは、採用面接で志望者の本質を引き出す質問のコツについて紹介しています。
新標準報酬月額の確認と通知
毎年「9月分」の給与から、定時決定によって決まった新しい標準報酬月額に基づく社会保険料の個人負担分を給与から控除することになります。
標準報酬月額決定通知書が届く時期ですから、社員それぞれに新しい標準報酬月額を通知するとともに、被保険者台帳や賃金台帳を更新し、変更に備えます。
労働衛生面のチェック
9月は、10月1日から始まる「全国労働衛生週間」の準備月間です。
労働衛生面の管理不備から労災事故につながるケースは少なくありません。あらためて職場の作業環境や健康管理の見直しを図りましょう。
とくにコンピュータ作業における労働環境の改善、過労死などに対する抜本的な対策は重要な課題です。
また、従業員数50名以上の事業所では、1年に1回ストレスチェックを実施する必要があります。まだ実施していない事業所では準備を進め、実施後には適切なフォローも行なうようにしましょう。
44ページでは、より具体的になってきたパワーハラスメントの定義を確認しています。
秋の健康診断の実施
秋は健康診断のシーズンです。
定期健診の実施にあたっては、早めに健診機関と日程等を調整のうえ、社員に日時・場所を周知徹底しましょう。
社員の健康増進の推進
厚生労働省は、生活習慣病の特性や個人の生活習慣の改善の重要性についての理解を深めて健康づくりを促進するため、毎年9月を「健康増進普及月間」と定めています。
社員に生活習慣病や健康に関する情報を提供したり、勉強会を開くなどして、それぞれのセルフケア意識を高めましょう。
障害者雇用の促進
9月は「障害者雇用支援月間」として、障害者の職業的自立を支援するための様々な啓発活動が展開されます。
法定雇用率をこれから満たす必要のある企業は、自治体主催の合同面接会や障害者就職支援セミナーなど、この時期に実施される支援策の活用を考えるとよいでしょう。
社員の異動状況の把握
秋は、春の年度替わりに次いで異動の多い時期です。転勤や結婚などにより社員本人・家族の異動があった場合には、社会保険関係の法定事務のほか、住宅手当や家族手当の変更といった社内事務も発生します。社員から速やかに異動届の提出を受けるなど、手続きにモレがないようにしましょう。
派遣契約の期間制限の確認
平成27年の労働者派遣法の改正により、これまで派遣期間の定めがなかったソフトウェア開発や広告デザインなどのいわゆる「26業務」に関して、次の2つの期間制限が設けられました。
・事業所単位……派遣先の同一事業所で派遣社員の受入れができる期間は、原則として3年が限度です。3年を超えて受入れを継続させる場合は、派遣先の事業所の過半数労働組合などから意見を聞く必要があります
・個人単位……同じ派遣社員を、派遣先の事業所における同一の部署で受け入れることができる期間は、3年が限度です
平成27年9月30日以降の労働者派遣契約に適用され、同年10月1日に労働者派遣契約を締結した場合は、ことしの9月30日が抵触日となります。抵触日を超えてその派遣社員を継続して受け入れる場合は、直接雇用の申込みの義務が発生します。
なお、派遣元事業主に無期雇用される派遣労働者や、60歳以上の派遣労働者など、期間制限の例外となる労働者もいます。派遣社員を受け入れている事業所は、これらのルールをいま一度確認しておきましょう。