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これからの法改正の動き

企業競争力の強化・活性化を狙い特許料金等を引下げ

[ 2015年1月号 ]

このほど特許庁の特許制度小委員会に、特許料金等の改定についての案が提示されました。早ければ2015年度中に引き下げが実現しそうです。

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 わが国の企業が海外企業とのグローバル競争に勝ち抜き、世界の市場を獲得するために重要だとみられているのが「知的財産権」の積極的な活用です。

 ただし、知的財産権の取得・維持には出願料、特許料といった負担が生じます。研究開発費の伸び悩みなどで、最近の日本企業の特許出願件数は減少傾向にあります。

 知的財産戦略本部が決定した「知的財産推進計画 2014 」でも、特許料金等の改定について言及されていました。

 そこで特許庁は企業競争力強化・活性化を図る観点から、特許料金等の料金改定を検討しています。

 このほど特許制度小委員会に、特許料金等の改定についての案が提示されました。

 中長期的な収支見通しについて現行の料金体系で試算したところ、特許特別会計全体として歳入の拡大が見込まれたことから、その収入増を財源に、特許等にかかわる料金を引き下げようという動きです。

特許部門における料金引下げ

 試算によると、特許部門は今後、中長期的に収入が支出を上回ることが見込まれました。

 また、海外企業とのグローバル競争が激化していくなかで、特許権の利用拡大を促すことが競争力強化のために重要であるという観点から、特許出願料と特許料を一律に一定程度引き下げる方針が示されています。

商標部門における料金引下げ

 商標部門も収入が支出を上回ると見込まれる分野です。また、商標は製造業や大企業・グローバル企業に限らず、サービス業や中小企業等にも幅広く活用される知的財産権です。

 その利用拡大を促すことは、わが国経済の活性化を推進するうえで重要であるという観点から、商標設定登録料と更新登録料を一定程度引き下げる方針が示されています。

下げ幅は1〜2割か

 引下げの具体的水準については、特別会計の中長期的な収支見通しを踏まえて決定するとされており、下げ幅は1割から2割程度になるようです。

 早ければ 2015 年中には引下げが実現しそうで、研究開発投資への好影響が期待されます。

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