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これからの法改正の動き

倒産などの裁判手続きをIT化するための議論が進む

[ 2022年10月号 月刊「企業実務」編集部 ]

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 民事・家事関係の裁判をより一層適切かつ迅速なものにし、国民に利用しやすくするために求められているのが手続きのIT化です。

 法制審議会民事執行・民事保全・倒産及び家事事件等に関する手続(IT化関係)部会が、手続の見直しに関する中間試案をまとめ、パブリック・コメントでの意見募集を始めました。

 この試案では、「民事執行」「民事保全」「破産手続」「民事再生、会社更生、特別清算及び外国倒産処理手続の承認援助の手続」「非訟事件」「民事調停」「労働審判」「人事訴訟」「家事事件」「子の返還申立事件の手続(ハーグ条約実施法)」などについて、インターネットによる申立て、提出書面や調書等の電子化、ウェブ会議や電話会議の利用、電磁記録の閲覧、送達等の手続きをIT化することと、そのためのルールについての案が示されています。

破産手続きに関するルール改正

 その内容は多岐にわたり、たとえば「破産手続」は次の項目で構成されています。

【1】 裁判所に対する申立て等
 (1) インターネットを用いてする申立て等の可否
 (2) インターネットを用いてする申立て等の義務付け

【2】 提出された書面等及び記録媒体の電子化
 (1) 提出された書面等及び記録媒体の電子化の対象事件等
 (2) 提出された書面等及び記録媒体の電子化のルール

【3】 裁判書及び調書等の電子化

【4】 期日におけるウェブ会議及び電話会議の利用
 (1) 口頭弁論の期日
 (2) 審尋の期日
 (3) 債権調査期日
 (4) 債権者集会の期日

【5】 電子化された事件記録の閲覧等

【6】 送達
 (1) 電磁的記録の送達
 (2) 公示送達

【7】 公告

【8】 その他

 項目によっては複数の案が示されているものもあります。

 中間試案とともに、全文を掲載したうえで項目ごとに説明を加えた「補足説明」も公表されています。

 政府はパブリック・コメントの結果をふまえ、民事執行法、破産法等関連する法律の改正に関する要綱案をとりまとめる予定です。

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