大規模倉庫の防火対策を検討
総務省消防庁は、ことし2月に埼玉県三芳町で発生した大規模倉庫火災を踏まえて、大規模倉庫についての防火対策および消防活動のあり方について報告書をまとめました。
それによると、①可燃物量が極めて大きい、②防火区画として固定の壁ではなく随時閉鎖式の防火シャッターが用いられる場合が多いこと、③スプリンクラー設備が設置されていないこと、などの状況が一般的に想定されることから、このような大規模倉庫を対象とした対策が必要、としています。
具体的には、この報告書を受けて、建築基準法や消防法の見直しが検討される予定です。
遺産分割の見直しを提案
法務省の法制審議会は、遺産相続時の遺産分割の規定を見直す試案をまとめました。
現行の制度では、被相続人が亡くなった場合には、残された遺産のうち2分の1を配偶者が相続し、残り2分の1は子どもの人数分で分割します。
しかし、居住用の土地・建物以外の財産が少ない場合、現に住んでいる住居等の売却を迫られることがあり、配偶者の生活が不安定になるケースがあると問題視されていました。
試案によると、夫婦の婚姻期間が20年以上あり、配偶者に住居等を生前贈与するか遺言で贈与の意思を示した場合は、遺産分割の対象から住居等を除外する、としています。
法務省は、年内には骨子を固め、来年の通常国会に民法改正案を提出したい考えです。
管理されたビッグデータを不正競争防止法で保護へ
経済産業省の不正競争防止小委員会では、①データの不正取得等の禁止、②データに施される暗号化技術等の保護強化、③技術的な営業秘密の保護のための政令整備、などについて議論されています。
現在、不正競争防止法では、自社のみ、または守秘義務等の契約等で権限のある者のみ使用する秘密として管理された情報が保護対象となっていますが、パスワードや暗号化などで管理されたビッグデータを、保護対象に追加することが検討されています。
報告書をまとめたうえで、来年の通常国会に不正競争防止法の改正案を提出する方針です。