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新法令・通達解説―平成28年1月31日までの発表・公布分

特定個人情報の取扱いに関するガイドラインを一部改正

[ 2016年3月号 月刊「企業実務」編集部 ]

「改正番号法(個人情報の保護に関する法律及び行政手続における特定の個人を識別するための番号の利用等に関する法律)」にもとづく、マイナンバー制度の運用が始まりました。(平成27年12月25日特定個人情報保護委員会告示第7号「特定個人情報の適正な取扱いに関するガイドライン(事業者編)」の一部を改正する件 ほか)

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 「改正番号法(個人情報の保護に関する法律及び行政手続における特定の個人を識別するための番号の利用等に関する法律)」にもとづく、マイナンバー制度の運用が始まりました。

 すでに、全国民に通知カードが配布され、希望者には、各自治体の窓口で、個人番号カードの交付も行なわれています。

 個人の場合、当面は、社会保障・税・災害対策の一部手続きにおいて個人番号が必要となります。一方、事業者は、ハローワークでの雇用保険手続きや給与支払報告書を各自治体へ提出する際に、従業員および従業員の扶養親族の個人番号の記載を求められることとなります。

情報漏えい発生時の対応

 制度開始にあたり、特定個人情報の漏えいが発生した場合の報告義務に関する規則が制定されたため、対象事業者が講ずべき措置についても、具体的なガイドラインが示されました。

 ポイントは次のとおりです。

①事業者内部における報告、被害の拡大防止…責任ある立場の者に速やかに報告し、被害拡大を防止する

②事実関係の調査・原因究明…事実関係を調査し、番号法違反または番号法違反のおそれが把握できた場合には、その原因の究明を行なう

③影響範囲の特定…②で把握した事実関係による影響の範囲を特定する

④再発防止策の検討・実施…②をふまえ、再発防止策を検討し、速やかに実施する

⑤影響を受ける可能性のある本人への連絡等…二次被害の防止、類似事案の発生回避等の観点から、事実関係等について、速やかに本人へ連絡をするか、本人が容易に知り得る状態に置く

⑥事実関係、再発防止策等の公表…二次被害の防止、類似事案の発生回避等の観点から、事実関係および再発防止策等について速やかに公表する

 なお、特定個人情報の漏えいが「101人分以上ある」「情報提供ネットワークシステム等で起きた」「不特定多数が閲覧可能な状態」「従業員等による不正利用」など重大事態、またはそのおそれのある事案の場合は、ガイドラインに従って、速やかに第一報を個人情報保護委員会にFAX(03-3582-8286)で報告します。

 事案の内容等によって、報告先が主務大臣または地方公共団体の長になる場合もありますので、詳細は、個人情報保護委員会ホームページで確認してください。

その他の新法令・通達

厚年法施行規則等の一部改正

 離婚分割による標準報酬改定請求を行なう場合、氏名・生年月日・住所が記載された書類として「個人番号カード」を利用することが可能となりました。
(平成28・1・4厚生労働省令第1号=厚生年金保険法施行規則等の一部を改正する省令)

会社法施行規則等の一部改正

 所定の株式会社に対し、修正国際基準に沿って連結計算書類の作成を認めるため、会社法施行規則および会社計算規則の改正等が行なわれました。
(平成28・1・8法務省令第1号=会社法施行規則及び会社計算規則の一部を改正する省令)

若者雇用促進法関連の法律の規定を整備

 労働基準法および最低賃金法のうち、賃金や労働時間など若者を雇用する際の労働条件に関する条項と、男女雇用機会均等法および育児・介護休業法の規定違反により公表の対象とされる条項が整備されました。
(平成28・1・14政令第4号=青少年の雇用の促進等に関する法律第十一条の労働に関する法律の規定等を定める政令)

勤労青少年福祉法等の一部改正に伴う厚労省令の整備等

 前項の政令にもとづき、労働関係法令違反の事業主に対するハローワークでの求人不受理や、事業主による青少年の雇用情報の提供方法などについて細目が定められました。一部を除き、施行は3月1日です。
(平成28・1・14厚生労働省令第4号=勤労青少年福祉法等の一部を改正する法律の一部の施行に伴う厚生労働省関係省令の整備等に関する省令)

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