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新法令・通達解説――会社法の改正・施行に伴い、関係規定が整備される

[ 2015年4月号 ]

平成26年6月に公布された会社法の一部を改正する法律について、施行のための関係規定が整備されました。主なポイントは、以下のとおりです。

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(1)監査等委員会設置会社についての規定の整備

監査等委員会設置会社制度に関して、監査等委員会の議事録や業務の適正を確保するための体制に関する規定が設けられました。

(2)株主総会参考書類等についての規律の改正

社外取締役の要件の改正に伴い、社外取締役候補者に関する株主総会参考書類の記載事項が見直される等の改正が行なわれました。

(3)多重代表訴訟等についての規定の整備

旧株主による責任追及等の訴えや、いわゆる多重代表訴訟等に関して、提起請求の方法、不提訴理由の通知方法等の規定が設けられました。

(4)内部統制システムの整備についての規定の改正

内部統制システムの整備について、企業集団の業務の適正を確保するために必要な体制が整備されることに伴う見直しが行なわれました。

(5)特別支配株主の株式等売渡

請求についての規定の整備特別支配株主の株式等売渡請求制度に関して、株式等売渡請求に際して特別支配株主が定めるべき事項や開示事項を定める規定等が設けられました。

(6)全部取得条項付種類株式の取得等についての規定の整備

全部取得条項付種類株式の取得および株式の併合に係る規律の改正に関して、事前開示事項と事後開示事項を定める規定等が設けられました。

(7)定義規定の改正

「社外役員」「社外取締役候補者」「社外監査役候補者」「特定関係事業者」等の定義が見直されました。

(8)ウェブ開示事項の拡大

株主総会参考書類や事業報告についてのウェブ開示事項の範囲の見直し・拡大が行なわれました。
◇この省令は、一部を除いて平成27年5月1日から施行されます。

その他の新法令・通達

平成27年度の雇用保険率は据置き

平成27年4月1日から平成28年3月31日まで適用される雇用保険率は、平成26年度と同じ次の率となりました。
・一般の事業=1・35%
・特掲事業のうち農林水産業
・清酒製造の事業=1・55%
・特掲事業のうち建設の事業=1・65%
(平成27・2・12厚生労働省告示第二〇号=労働保険の保険料の徴収等に関する法律の規定に基づき雇用保険率を変更する件)

法人税の重加算税の取扱いの一部変更

法人税の関係法令の改正に伴い、重加算税を課さない部分の留保金額の計算方法が一部変更になりました。
(平成27・2・13国税庁課法2-2ほか=「法人税の重加算税の取扱いについて」の一部改正について(事務運営指針))

特許法施行規則等の一部改正

改正特許法の施行に伴って、特許異議の申立ての手続き・登録、商標に係る商標登録出願の手続き、商標登録原簿への記録等についての規定が整備されるなど、特許法関係法令の一部が改正されました。施行日は、平成27年4月1日です。
(平成27・2・20経済産業省令第六号=特許法等の一部を改正する法律の施行に伴う関係省令の整備等に関する省令)

中退共制度における後納の際の割増金利率の改定

中小企業退職金共済制度において掛金を後納する際の割増金利率が、社会保険等の延滞金の利率の引下げを踏まえ、同様に引き下げられました。施行日は、平成27年7月1日です。
(平成27・2・24厚生労働省令第二四号=中小企業退職金共済法施行規則及び公的年金制度の健全性及び信頼性の確保のための厚生年金保険法等の一部を改正する法律の施行に伴う厚生労働省関係省令の整備等及び経過措置に関する省令の一部を改正する省令)

助成金の額が変更

雇用保険二事業として中小企業事業主に支給される特定求職者雇用開発助成金(特定就職困難者雇用開発助成金)、高年齢者雇用開発特別奨励金等の額が変更になりました。施行日は、平成27年5月1日です。
(平成27・2・27厚生労働省令第二七号=雇用対策法施行規則及び雇用保険法施行規則の一部を改正する省令)

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