売掛金の管理・回収の徹底
年度後半に向けて、与信限度枠の見直し、信用状態のチェックなど、得意先の与信管理を徹底しましょう。
なお、帝国データバンクの調査によると、2018年度の倒産件数は8057件(前年度比2・8%減)と2年ぶりに減少し、リーマンショック以降の10年間で最少となりました。
このうち、「人手不足倒産」は169件、前年度比48・2%の上昇で、5年連続の増加となりました。人材確保に苦慮している中小企業は依然として多く、今後も人手不足倒産の増勢が続くと想定されます。
得意先や親会社との取引条件の見直し・交渉
大手取引先や親会社から、納入価格の引下げや納期短縮、取引条件の不利な変更などを突然求められることがあります。そうした要請にどう対応するか検討しておく必要があります。
夏季休暇前後の事務
夏季休暇を実施する企業では、その前後の事務や連絡をミスやモレのないように行ないましょう。
休暇前の業務としては、取引先などへの対外的な挨拶や連絡、休暇中の連絡先の整備などがあります。また、休暇後には、郵便物の関係部署への速やかな配付、社員の勤怠管理の徹底といった業務があります。
また、最近では各担当者の取引先の休暇日程にあわせたり、希望日を個人で申請するケースも増えています。休暇中に業務が滞ることがないよう注意しましょう。
別冊付録では、業務の属人化を防ぐ「業務マニュアル」作成の手引きについて紹介しています。
建物・設備などの点検・修理
業種や業態にもよりますが、8月が閑散期にあたる企業では、緊急性はないものの普段なかなか手をつけられずに気になっていたことに着手するのもよいでしょう。
たとえば、建物や設備などの点検・修理があります。不具合があれば、修理や交換の手配を行ないます。
夏季休暇前の大掃除の実施
夏季休暇の前に、大掃除を行なう企業は多いようです。
「書類等の保存と破棄の基準を決めているか」「ゴミの分別方法は周知したか」「掃除道具は揃っているか」「廃棄物処理業者への手配は済んでいるか」など、やるべきことを1つずつ確認しながら手配を進めます。
台風等の災害対策
8月から9月にかけては台風シーズンで風水害が多発する時期です。近年甚大な被害をもたらす自然災害が増えていますが、気象庁の情報などから先回りして対応できることもあります。いざというときに備えて、具体的な判断基準を定めておくほか、次のポイントを点検しておきましょう。
①オフィス・工場での商品・設備の水濡れ防止対策
②緊急時の行動基準の明確化と周知徹底(機械の運転停止、火気の始末、避難場所の指定など)
③非常用医薬品の常備
④緊急時に持ち出す重要書類などの表示と区分保管の徹底
⑤緊急連絡網・体制の整備・防災タイムラインの作成
防犯体制の点検・整備
オフィス荒らしや放火などに遭うと、金銭的な被害だけでなく、最悪の場合、社員の生命が脅かされる危険があります。昨今はITを利用して遠隔操作できる監視カメラやセキュリティシステムもあります。防犯設備等の点検・整備を進めるとともに、日頃から防犯意識を高め、非常時の対応を想定しておきたいものです。
中元・暑中見舞状の後処理
中元や暑中見舞状をいただいた場合は、礼状を速やかに返信します。立秋(ことしは8月8日)以降に届く場合は「残暑見舞い」となるので注意しましょう。
あわせて贈答記録や顧客名簿と照合し、情報の追加・訂正を行ないます。
衣替えの準備
10月から衣替えを予定している企業は、事務服などのサイズや必要枚数を確認し、準備に取りかかりましょう。
男女雇用機会均等法への配慮や経費削減のため、女性社員の制服を廃止する企業もあります。制服の必要性についても検討しましょう。