社長だった夫の死後、後継者がおらず、役員の変更登記もしていません。このままずっと登記をしないとどうなるのでしょうか。
株式会社の取締役の任期は最長10年ですから、少なくとも10年に１度は登記をしているはずです。
このため、何の登記もなく12年間放置されている会社は「休眠会社」として扱われ、法務局はときどき休眠会社の整理を行っています。
休眠会社の整理の際には、官報公告が行なわれ、対象となっている会社には個別に通知がなされます。２か月以内に「まだ営業を廃止していない」旨の届出をすれば登記は継続されますが、何の届出もないときは法務局が職権で解散登記を行ないます。これを「みなし解散」といいます。
いったん解散登記をされても、３年以内に会社継続の登記をすれば営業を続けることができます。
なお、有限会社、合名会社、合資会社、合同会社は、このようなみなし解散の制度はありません。
※本記事は、月刊「企業実務」（2013年６月号）に掲載した「役員の選任・変更登記の疑問に答えるQ＆A」を2015年９月時点の法令に基づき、企業実務オンライン用に再構成したものです。
