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50歳からのキャリアプランニング 第7回

「働きたいだけ働く」その先に待つ自由な時間に、あなたは何をしますか?

[ 渡辺 葉子<わたなべ・ようこ>(特定社会保険労務士)]

「50歳」といえば、いよいよ「定年」が現実のものとして意識され始める年齢でしょう。残りの会社員生活と同じかそれ以上に長い「定年後」の人生を自分はどのように生きたいのか。50歳だからこそ、将来に向けたキャリアプランニングが大切になってきます。

50plan

人生は短い!上手にマネジメントして後悔なく過ごそう!

 ここまできて、やっと今回のテーマ(本題)にたどり着きました。

 人生のゴールに向かって、限られた自分の時間をいかにマネジメントするか。

 そのために、まずはこの先の人生を考えてみましょう。そして、書き出してみてください。

  • 自分は、何がしたいか
  • どんなふうにしたいか
  • いつ頃までに、したいか

 そうすると、長いと思っていた老後の時間が意外なほど短くて、それほどいろいろなことができるわけではない現実が見えてくるはずです。

例)現在の年齢 58歳
やりたいこと いつまで? どうやって?/どんなふうに? あとどのくらいできる?
①仕事 65歳まで フルタイム・フルデイで 7年
②海外旅行 70歳まで 年に1回、1回につき1週間ぐらい。
できれば1回は長期ホームステイ
最大で12回
③学校に通って学ぶ
(園芸など)
70歳まで 1年〜2年間 1年〜2年間
④国内温泉旅行 80歳まで ―― 22回

 こうして並べてみると、体力・気力が必要になる大きな計画は、概ね「70歳ぐらいまで」ということになりそうです。

 だとすると、「70歳までフルタイムで働いていたら、やりたいこととの両立はむずかしいのではないか」「いやいや本当に考えるべき老後とは、70歳以降のことではないか」など、いろいろな考えておくべきことが見えてきませんか?

 そして、「案外、人生は短いものだ」と思えてくることでしょう。これが、今回のテーマのポイントです。

「人生は短い。だからこそ大切に、楽しく過ごそう。できるだけ笑顔で、心穏やかでいよう」

 そう思えれば、これは大きな意識改革です。

ポイントは「きょういく・きょうよう」

 年単位の長期スタンスでのタイムマネジメントと同時に、日単位・週単位・月単位でのタイムマネジメントも必要です。その中でも一番難しくて、かつ重要なのは、「日単位のタイムマネジメント」です。

 すなわち、朝の起床から昼間にすべきこと(毎日のルーティンワーク+その日にすべきこと)、そして夜、就寝するまでのマネジメント。いわゆる「きょういく・きょうよう」(=「今日行くところと今日の用事(やること)」)がある生活をすることです。

 そうした生活を送るには、今から何をしたらよいか。

 これは、いわゆるおひとり様だけの問題ではありません。人は誰でも最後は1人になる。そう考えることが、老後のライフプランを考える第一歩だと、筆者は思います。

 だから、自分のことは自分で考える。

 将来の絵を描き、そこへ向かって今から具体的に何ができるか。何が懸念事項で、どうやったらそれを克服できるか。

 仕事と人生を計りにかけて、本当の意味でのワークライフバランスを考えてみてください。

 もうすぐ新しい年を迎えます。1年の初めにゆったりと、心も新たに、将来の自分について考える時間をもつのもいいのではないでしょうか。

▼連載「50歳からのキャリアプランニング」

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著者 : 渡辺 葉子<わたなべ・ようこ>(特定社会保険労務士) YWOO株式会社代表取締役社長。日本年金学会正会員。損害保険業界に5年間、派遣業界に15年間勤務の後、2006年起業独立。企業の人事コンサルティング、営業支援コンサルティング、バックオフィスアウトソース受託業、執筆、出版社・公的機関等にて社会人・実務者セミナー講師、企業内研修(人材育成)企画・講師を務める。
http://www.ywoo.co.jp/
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