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50歳からのキャリアプランニング 第6回

セカンドライフに必要な「保障」は何か?じっくり考えて保険を見直そう

[ 渡辺 葉子<わたなべ・ようこ>(特定社会保険労務士)]

「50歳」といえば、いよいよ「定年」が現実のものとして意識され始める年齢でしょう。残りの会社員生活と同じかそれ以上に長い「定年後」の人生を自分はどのように生きたいのか。50歳だからこそ、将来に向けたキャリアプランニングが大切になってきます。

セカンドライフに必要な「保障」は何か?じっくり考えて保険を見直そう

生命保険を見直す際に気をつけたいポイント

 それぞれの見直しパターンによって、いくつかの注意事項があります。たとえば、セールスでよく勧められる保険の「転換」。これは、現在加入中の保険を“下取り”に出して新しい保険に加入し直すことです。

 こうした「転換」には、以下のようなメリットとデメリットがあります。

■メリット
・保障内容、保険料、保険期間等を新しく設計し直すことができる
・現在加入している生命保険を下取りに出すので、そのぶん保険料を安くできる

■デメリット
・保険料は転換時の年齢や保険料率で計算される
・保険料が高くなることがある
・告知や審査が必要

 さらに、同じ保険会社の商品でなければ転換できないケースや、保険の種類によっては転換すること自体ができないものもあります。また取扱い基準も、各保険会社によって異なります。

 この他にも、特別配当や普通配当などに関して、どのようなメリット・デメリットがあるかを確認することも必要でしょう。

 保険の「転換」を決めるときに、こういった説明を十分に受ける機会というのは、実際にはあまりないのではないでしょうか。でも、加入者本人がメリットとデメリットをしっかり理解することは、とても大事なことです。

 この他に見直しの方法としては、「追加契約」「特約の中途付加」「減額」および「特約の解約」があります。それぞれの注意事項を下表にまとめてみました。

変更手段 概要 留意点
追加契約 今の生命保険にプラスして、新しい生命保険に加入する方法 それぞれの保険には、最低保障や加入要件等があるため、本当に必要とする保障にあったものを選んで加入しないと、重複部分が出て、無駄な部分が生じる可能性がある。
特約の中途付加 今の生命保険に特約を付ける方法
例)今の死亡保障に病気やけがの補償を付ける
中途付加にあたって、告知または審査が必要。特約の保険料は、一般的に中途付加とするときの年齢や保険料率で計算される
減額 主契約や特約の保障額を減らす方法。保険料は安くなる 保障の一部を解約するため、解約返戻金が受け取れる場合がある。ただし、主契約を減額した場合には、特約の保険金や給付金も減ることがある
特約の解約 特約を解約する方法。保険料が安くなる 必要のない特約を解約するため、解約返戻金があれば、受け取ることができる。特約の種類によっては、1つの特約を解約すると、続けたい特約も解約になる場合もある

 また当然のことながら、現在加入している保険を解約して新しく保険に加入するときにも、従来の保険に入り続けるのに比べてどんなメリット・デメリットがあるか、よく確認することが大切です。

■現在加入の保険を解約して新しい保険に加入する

留意事項
(1)契約して短期間で解約した場合には、解約返戻金が全くないか、または、あってもわずか(2)一度解約した生命保険は復活しない(3)健康状態によっては、新しい生命保険を契約できなかったり、保険料の割増や身体の一部を補償しない等の特別条件付きの契約になることがある(4)新しい生命保険を契約するときに予定利率や年齢などが変わっていると、保険料率がUP(保険料がUP)することがある

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解約や減額(前掲)をして新しい生命保険に加入しようとする際には、現契約の内容を変更して続ける方法とどちらが良いかをしっかりと確認することが重要です

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著者 : 渡辺 葉子<わたなべ・ようこ>(特定社会保険労務士) YWOO株式会社代表取締役社長。日本年金学会正会員。損害保険業界に5年間、派遣業界に15年間勤務の後、2006年起業独立。企業の人事コンサルティング、営業支援コンサルティング、バックオフィスアウトソース受託業、執筆、出版社・公的機関等にて社会人・実務者セミナー講師、企業内研修(人材育成)企画・講師を務める。
http://www.ywoo.co.jp/
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