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事務ごよみ【経理・税務】

12月の事務ごよみ

[ 2023年12月号 月刊「企業実務」編集部 ]

ことし12月末に、電子取引データ保存に関する宥恕措置が終了します。2024年1月から保存要件に従った電子取引データの保存が必要になりますので、いま一度制度の内容を確認するとともに、社内体制を整えましょう。

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電帳法の宥恕期間が終了

 ことし12月末に、電子取引データ保存に関する宥恕措置が終了します。2024年1月から保存要件に従った電子取引データの保存が必要になりますので、いま一度制度の内容を確認するとともに、社内体制を整えましょう。

 新しい猶予措置の下、保存要件が緩和される場合もあるので、自社の状況の把握に努めましょう。

年末調整の実施

 年末調整事務に際しては、「扶養控除等(異動)申告書」や「保険料控除申告書」などを各社員から提出してもらいます。

 各種所得控除を受けるには、払込証明書類などの添付が必要ですから、併せて提出を促しましょう。

 また、担当者としては、社員から疑問点を尋ねられた場合、的確にアドバイスできるようにしておきましょう。

 税務署主催の年末調整説明会は令和3年から廃止されていますが、国税庁の「年末調整がよくわかるページ(令和5年分)」や年末調整計算シートを活用し、ミスのないよう進めましょう。

 年末調整事務については、10月20日発行の増刊特大号『令和5年版 年末調整の進め方と令和6年の税務・保険事務の手引き』にまとめています。

12月決算法人の決算対策

 12月決算法人では、毎月の定例事務と並行して、決算作業も進めなければなりません。この時期は、冬季賞与の計算・支給、年末調整事務なども重なります。早め早めを心がけて効率的に処理を進めましょう。

年末・年度末に向けての必要資金の確保

 年末・年度末は、資金繰りがタイトになりがちです。直前になって慌てないように余裕をもって準備を進めたいところです。

 歳末商戦用に仕入れた商品の支払いと納税時期が重なる場合、決算資金の手当ても考える必要があります。借入が必要なら、早めに取引銀行との折衝を進めます。

 また、営業部門と緊密に連携を図り、常にも増して、債権の保全と回収に気を配りましょう。

納期の特例が適用される場合の源泉税等の納期限

 源泉所得税と復興特別所得税、特別徴収住民税は、原則として給与などから税額を徴収した月の翌月10日までに納付します。

 ただし、常時雇用している社員が10名未満の企業は、申請により納期の特例の承認を受け、年2回にまとめて納付することが可能です。

 納期の特例の承認を受けた場合、特別徴収住民税は、6月~11月の6か月間に特別徴収した税額を12月10日(ことしは日曜日のため11日)までに納付することになります。

 なお、源泉所得税と復興特別所得税は、年末調整の結果に基づき、7月~12月に源泉徴収した税額を翌年1月20日(2024年は土曜日のため22日)までに納付します。

1月からの源泉徴収事務の準備

 1月には、年末調整の結果に基づく給与所得の源泉徴収票(給与支払報告書)、退職所得の源泉徴収票(特別徴収票)などの支払調書を作成し、所轄税務署や社員(受給者)の住所地の市区町村に提出しなければなりません。

 早めに提出の要否や記載要領の確認を済ませるとともに、2024年の賃金台帳(一人別源泉徴収簿)の用意を進め、社員のマイナンバーの取得モレがないか再確認しておきましょう。

 法定調書の種類ごとに、前々年に提出すべきであった当該法定調書の枚数が100枚以上である法定調書については、e-Tax、光ディスク等またはクラウド等による提出が義務化されています。提出義務の判定は法定調書の種類ごとに行なわれるので、国税庁ホームページ等で確認してください。

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