仲間と一緒に会社を作ることになりました。
役員登記について、その意味や目的について教えてください。
商業登記制度は、会社に関する重要な事項を商業登記簿に記載し、第三者に公示するものです。
この制度により、その会社と取引しようとする第三者は正確に会社の営業上の重要事項(商号、本店、目的、代表取締役の住所・氏名等)を知ることができ、取引の安全が保たれます。
たとえば、取引しようとしている会社の社名(商号)は本当に相手のいうとおりか、その人に本当に代表権があるのか、ということがその会社の登記事項証明書を見るだけで簡単にわかります。
また、会社にとっては、登記をすることで会社の存在を公的に証明できるので、社会的な信用を得ることに役立ちます。
特に役員の登記は頻繁に行われるものであり、商業登記のなかでも大切なものの1つです。誰が経営に関わっているかということは取引先にとって重要な関心事であり、会社の信用度を判断する有力な情報となります。
登記制度がきちんと機能するためには、正しく登記がされている必要があります。登記の正確性を高めるため、虚偽の登記や法定期限を過ぎた登記については罰則が設けられています。
※本記事は、月刊「企業実務」(2013年6月号)に掲載した「役員の選任・変更登記の疑問に答えるQ&A」を2015年5月末時点の法令に基づき、企業実務オンライン用に再構成したものです。