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これからの法改正の動き

サイバーセキュリティの法整備を検討

[ 2024年6月号 月刊「企業実務」編集部 ]

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 2023年に観測された日本に対するサイバー攻撃関連通信数は、10年前に比べ約48倍、1IPアドレスあたり14秒に1回の頻度で攻撃関連通信が行なわれているとされています。

 サイバー攻撃の脅威度は加速度的に増加し、サイバーセキュリティ対策についての法整備の必要性が高まっています。

 それに伴い、自由民主党デジタル社会推進本部サイバーセキュリティに関するプロジェクトチーム合同会議が、「サイバーセキュリティ対策の更なる強化に向けた提言~『常時有事』の脅威に立ち向かうサイバーレジリエンスの確立へ~」と題した提言をとりまとめました。

提言の4つの柱

 提言はサイバー空間が「常時有事」であることを念頭に、次の4つの柱で構成されています。

(1) 速やかに実行すべき法制度・体制の整備
(2) 「官民連携」と「サプライチェーン全体での対策強化」
(3) 「国際連携」を意識した対策強化
(4) 耐量子計算機暗号(PQC=量子コンピュータが実用化されても安全性を保つことができる暗号技術)対応のための政策パッケージの策定

戦略本部のトップを首相に

 速やかに実行すべき法制度・体制の整備として、「サイバー安全保障分野における法整備の早期実現」「セキュリティ・クリアランス制度の実効性確保に向けた制度整備」「サイバーセキュリティ基本法の改正」などの項目が挙げられています。

 サイバーセキュリティ基本法の改正については、全閣僚をサイバー戦略本部の本部員に、本部長を内閣総理大臣とする体制で臨むべき、としています。

 こうした動きを受け、政府も有識者会議を立ち上げて法整備を議論する予定です。

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