毎年9月1日は防災の日。この日を真ん中にした1週間は防災週間とされています。
98年前の1923年9月1日に発生した「関東大震災」では、実に10万人以上が犠牲となり、大都市で起こる災害に誰もが備えなければならないという、大きな教訓を残しました。
国立映画アーカイブは9月1日、「関東大震災映像デジタルアーカイブ」を開設して震災後の惨状を記録した映画を公開するなど、危機意識の風化を防ぐ取り組みも各所で見られます。
また近年に至っても、都市を襲う大きな震災のたびに火災対策・帰宅困難者への対応など、新たな課題が浮かび上がっています。
そこで今回は、
社会人が当然知っておきたい災害対策として、「通信教育」で学べる2つの防災プログラム をご紹介します。
起きてからでは遅すぎる!! 地震対策完全マニュアル講座
いつ来てもおかしくない、大震災
東日本で起きた震災は、電力などのエネルギー問題も含め、まだまだ私たちの仕事や生活に影を落としています。
そもそも、地震大国である日本で生活している以上、震災にあう危険性を常に意識することが求められます。地震調査研究推進本部によると、東海地震・東南海地震・南海地震が今後30年以内に発生する確率は、それぞれ86%、60%、50%と予測されています。いまからでも準備・対策をしておくことがとても大切だといえるでしょう。
首都圏では、推定死傷者約16万4千人、都内で392万人が帰宅困難に!?
東京湾北部で冬の夕方18時にM7.3の地震が起きた場合、5,600人が死亡し、159,000人が負傷と推定されています。また、都内滞留者約1,144万人のうち、約3分の1の392万人が帰宅困難になるとみられ、災害要援護者も142万人にのぼると推定されています。推定の数字とはいえ、他人事ではないことがわかります。
被災された方々の、本当の声がつまっています
過去に被災された方々の生の声を元に、本当に“そのとき”に役に立つことを厳選し、解説します。被災者の方々が声を揃えるのが、日頃の準備の大切さ。“そのとき”になって後悔しないために、どのような準備をすればよいのかを、この機会に学んでいきます。
今日からできる 防災完全マニュアル
世界有数の災害大国・日本
日本列島は、海洋プレートと大陸プレートがぶつかり合う場所に生まれました。プレート上に位置するため火山が多く、地震が頻繁に起こります(全世界で起きるマグニチュード6.0以上の地震の20%が日本付近で発生)。また、日本列島は実に7割の土地が山地や丘陵地で、傾斜が急な地形が多くあります。山沿いは雨が降りやすく、また急峻な地形から川の流れが速いため、洪水や土砂災害のリスクも高い場所です。さらに台風の通り道になっていたり、冬は豪雪に見舞われたり……
日本で生きていくためには、こうした自然災害への備えが欠かせないのです。
自然災害のメカニズム、リスク、対策、そして被災後のことまで
本講座では10種類(台風、大雨、洪水、土砂災害、氷雪害、噴火、地震、津波、竜巻、酷暑)の自然災害を網羅。テキスト1巻・2巻でそれぞれの発生メカニズムを解説し、事例に基づいてそれぞれの危険性や具体的な被害、その対策法や復旧法までを学びます。
また、被災後の拠り所となる避難所での暮らしのことに触れます。日本の避難所は、諸外国に比べて劣悪な環境だと言われています。プライバシーが担保されない、空調が効かない、寝具が充分でない……そんな中でも、少しでも快適に過ごせる方法などを解説していきます。
避難グッズセット付き!
避難時に役立つ、あったら嬉しいグッズセットをご用意いたしました!
知識だけではなく、実際の備えもしていただけます。
平時の心がけこそが、災害を防ぐ
いかがでしたでしょうか。
古代中国の故事成語に「備え有れば患(うれ)い無し」という有名な言葉があります。
日本でもよく知られたこの言葉は、戦時における備えの重要性を説いたものですが、災害への備えにもピッタリ当てはまります。
そして、もっとも重要なのは、この言葉より前に出てくる四字熟語なのです。
居安思危 思則有備 有備無患
安きに居りて危うきを思う
思えば則ち備え有り
備え有れば患い無し
現代語で考えると、その教訓がよく分かります。
平安な時(何もない平常時)にこそ、危機に陥った場合の事を考えましょう。
危機の事を考えれば、当然危機への備えを行いますよね?
そして備えが有ればこそ、患いが無くなる(危機を防げる)のです。
一人ひとりが、普段から防災意識を持って、いつか起こる災害に備えておくことが大切なのですね。