冬季賞与の支給と保険料の徴収
冬季賞与を支給する企業では、社員ごとの考課・査定から支給、そして支給額に応じた保険料の徴収事務があります。
賞与を支払った場合は、「被保険者賞与支払届」を作成し、支給日から5日以内に所轄の年金事務所(一部の健康保険組合も含みます)に提出してください。
また、賞与から徴収した保険料は、被保険者負担分と会社負担分をあわせて、納入告知書に従って翌月末までに納付します。
内定者のフォロー
学生の売り手市場が高まっており、中小企業においては、来春入社の新卒者の確保に苦労したところも多いのではないかと思われます。
採用内定者に対しては、入社までの期間も企業側から積極的なフォローを行なうようにしましょう。
電話やメールでの連絡もよいですが、先輩社員や他の内定者との交流を深めておくと、入社後も会社に馴染みやすくなるでしょう。スケジュールの合う学生には、会社見学や自社でアルバイトとして仕事を体験してもらうことで、社内の雰囲気や仕事内容を知ってもらうことができます。
あわせて、社会人としての心がまえを身につけさせたり、仕事への意欲を高めたりする取組みも大切です。
なお、12月から積雪指定地域での来春3月中学卒業予定者の採用選考が解禁になります(積雪指定地域以外は2020年1月からですが、時期をずらしている地域もあります)。
社員の退職に伴う事務
12月は、3月に次いで社員の退職が多くなる時期です。
退職者が出た場合は、社会保険・労働保険の切換え・資格喪失などの関連事務を的確に行なうとともに、業務の引継ぎや、社員証、社章、制服など会社の貸与物の回収手続きも忘れずに行ないましょう。
パート・アルバイトの確保と労働条件の整備
年末商戦の時期は、パート・アルバイトが戦力として欠かせない企業も多いことでしょう。必要な人手を確保するには、早めに募集をかけることが肝要です。
労働条件や社会保険の加入等に関するトラブルが増えていますから、契約内容をしっかりと確認・整備しておくことが大切です。
労務管理の徹底
年末から年度末にかけて業務が集中し、どの部署でも長時間労働になりやすいことを踏まえ、適切な労務管理に努めましょう。
特定の社員に仕事が偏ることを避けるため、業務の割り振り方も工夫してください。労働時間の管理が不適切だと、後になって労使間のトラブルに発展することがあります。
46ページでは、勤怠管理の「記録」と「実態」の乖離をどうするか、対処法について解説しています。
社員の健康管理と労災防止
これからのシーズンは、忘年会や新年会なども多くなります。睡眠不足やストレスで体調を崩すと、日常生活や業務に支障をきたしますから、社員には節度のある行動と各自で健康管理を心がけるように注意を促しておきましょう。
また、毎年12月1日~翌年1月15日は「建設業年末年始労働災害防止強調期間」、ことし12月1日~翌年1月15日は、「年末年始無災害運動」の実施期間とされ、ポスターやリーフレット等の頒布が行なわれています。ツールも活用し、職場の安全や労働者の健康の確保に努めてください。