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注目したい法改正の動向

注目したい法改正の動向

[ 2017年11月号 月刊「企業実務」編集部 ]

drone

所有者不明土地の円滑な探索・利用法を検討

 国土交通省は、所有者が特定できない土地に関する対応策について検討を始めました。

 日本各地には、相続時に登記がされない等の理由で、不動産登記簿等の所有者台帳から所有者が直ちに判明しない土地が存在します。一般国道の敷設や河川改良事業等、公共事業に利用する際、これらの所有者を探し出し、土地の利用にまで漕ぎ着けるのは至難の業でした。

 そこで国土審議会土地政策分科会特別部会では、所有者の探索を円滑化する仕組みや、探索の結果、その土地を円滑に利用する仕組みを議論し、関連法案を来年の通常国会へ提出する方針です。

ドローンの目視外飛行の要件を緩和へ

 国土交通省は、ドローン(小型無人機)の、無人地帯(山間部や海上)上空、有人機と空域分離された状態での目視外飛行について要件を緩和する検討に入りました。

 将来的には、ドローンを使って市街地や宅地の上空を飛んで宅配を行なうことが目標ですが、今回の検討課題は、それに至る段階的な措置です。

 年度内に目視外飛行に関する要件を取りまとめ、2018年度にも離島や山間部での荷物の配送ができるよう航空法を改正したい考えです。

出国税についての議論を開始

 観光庁は、新たな観光財源の確保策について議論を始めました。「訪日外国人旅行者を2020年に4000万人、2030年に6000万人」の達成に向けて、すべての旅行者がストレスなく快適に観光を満喫できるインフラ整備を進める必要がありますが、その財源として「出国税」が俎上に上がっています。

 海外の例としては、アメリカ、オーストラリア、韓国などで入出国の際に旅客から負担を求めており、対象者や税率など「出国税」を検討する際の参考にするとしています。

 論点としては、「渡航費用が上昇することによる訪日需要への影響はどうなるか」「出国者全体の約4割を占める日本人も対象とするのか」「財源確保策として適切か」などが挙げられており、今秋にも具体案を示したい考えです。

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