健保・厚年の標準報酬の切替え
7月に提出した「報酬月額算定基礎届」に基づく定時決定で、9月から健康保険・厚生年金保険の標準報酬が切り替わっています。
また、9月からの一般被保険者の厚生年金保険料率は、18・3%(改定前は18・182%)に引き上げられています。
新標準報酬と改定後の厚生年金保険料率による保険料は、原則として10月に支給する給与から徴収を開始します。手続きや金額等を改めて確認しましょう。
来年度の採用内定とそのフォロー
来春新卒予定者に採用の内定を出すにあたっては、入社誓約書を同封して内定通知書を送り、記名した誓約書を返送してもらいます。
また、入社をより確実にするため、内定者に対しては、定期的な連絡、社内報の送付、懇親会の実施など積極的なフォローを行ないましょう。
なお、内定辞退者が出た場合に備えて、欠員を補充できる体制(追加募集、採用面接の実施など)も整えておきたいところです。
社員の異動に伴う事務手続き
同一職場内の異動であれば、特に法定の手続きはありませんが、住所地が変わる転勤や出向、扶養家族に変更があった場合は、社会保険関係の法定手続き、諸手当(通勤手当・住宅手当・家族手当など)の変更に関する事務などが発生します。
貸与物品の返還や異動先への事務引継ぎも必要です。
また、人事履歴をパソコンで管理している企業では、異動に伴うデータ更新も忘れずに行ないましょう。
44ページでは、人事異動の有効性とリスクについて紹介しています。
全国労働衛生週間
10月1日から「全国労働衛生週間」がスタートします。今年度のスローガンは「働き方改革で見直そうみんなが輝く健康職場」です。
この機会に、社員1人ひとりの健康管理意識を啓発するとともに、自社の安全衛生活動の見直しを進め、快適な職場環境づくりに努めましょう。
健康診断の実施
秋に健康診断を実施する事業所では、その要領について社員に周知徹底し、当日都合がつかない社員には別の受診日を設定し、受診モレが発生しないように努めましょう。
また、再検査等の診断結果が出た社員に対しては、確実な受診を促すことも大切です。
なお、健康診断個人票は5年間の保存が義務づけられています。重要な個人情報ですので、その管理にも気を配る必要があります。
ストレスチェックの実施
企業のメンタルヘルス対策として、従業員数50名以上の事業場では、1年に1回、ストレスチェックを実施することが義務付けられています(当面の間、従業員数50名未満の事業所については努力義務)。
ストレスチェックの結果は実施者から本人に直接通知されます(本人の同意なく事業者がその結果を知ることはできません)。
通知を受けて一定の要件に該当した労働者から申出があった場合、事業者には医師による面接指導を実施する義務があります。
さらに、面接指導の結果に基づいて、医師の意見を聞き、必要に応じて労働時間の短縮や、就業場所の変更といった就業上の措置をとらなければなりません。
なお、本人の同意を得て取得したストレスチェックの結果の記録は5年間の保存義務があります。
冬季賞与の資料・情報の収集
冬季賞与を支給する予定の会社は、検討にあたって資料・情報の収集を始めたい時期です。
各種媒体のほか、商工会議所や同業組合、取引銀行の経営相談所などの資料・情報で、地域や業界の相場を調べておきましょう。
また、支給原資についても早めに確認し、売掛金の回収を強化するなど、資金確保の方法を検討しておきます。
年末商戦の人手の確保
7月の有効求人倍率は1・52倍と、引き続き高い水準を維持しています。業種別の動向を見ると、特に製造業、運輸業・郵便業、宿泊業・飲食サービス業等で、人手不足が顕在化しています。
年末の繁忙期に向けて、パートやアルバイトを確保する必要がある会社は、例年以上に早めの手配を心がけましょう。
「延納」を申請した場合の労働保険料第2期分の納付期限
労働保険の概算保険料は一括納付が原則ですが、年度更新の際に「延納」の申請をすることにより、3期に分割して納付することができます。
ことしの第2期分の納付期限は10月31日です。所轄の労働局から納付書が送られてきますので、内容を確認し、期日までに納付しましょう。
労働者死傷病(軽度)報告の提出
7月〜9月の3か月間に発生した業務中の軽度の事故や疾病により、社員が3日以下の休業をしたときは、10月31日までに労働者死傷病(軽度)報告を、管轄の労働基準監督署に提出する必要があります。
なお、4日以上の休業が発生した場合には、そのつど労働基準監督署に報告しなければなりません。