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これからの法改正の動き

「長時間労働抑制」と「高度プロフェッショナル制度」の一本化を提示

[ 2017年10月号 月刊「企業実務」編集部 ]

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 厚生労働省は、労働基準法改正案として、長時間労働の抑制策と高度プロフェッショナル制度を一本化することを労働政策審議会に提示しました。

 秋の臨時国会での成立を目指します。

 改正案の趣旨は、労働者の長時間労働を抑制するとともに、創造的な能力を発揮しながら効率的に働くことができる環境を整備するため労働時間制度の見直しを行なうことです。

 ポイントは、次のとおりです。

(1)長時間労働抑制策・年次有給休暇取得促進策等

①中小企業における月60時間超の時間外労働に対する割増賃金の見直し
②著しい長時間労働に対する助言指導を強化するための規定の新設
③一定日数の年次有給休暇の確実な取得
④企業単位での労働時間等の設定改善に係る労使の取組み促進

(2)多様で柔軟な働き方の実現

①フレックスタイム制度の見直し
②企画業務型裁量労働制の見直し
③特定高度専門業務・成果型労働制(高度プロフェッショナル制度)の創設

(3) 高度プロフェッショナル制度とは

 高度プロフェッショナル制度とは、職務の範囲が明確で一定の年収(少なくとも1000万円以上、省令で規定)を有する労働者が、高度の専門的知識を必要とする等の業務に従事する場合に、健康確保措置等を講じること、本人の同意や委員会の決議等を要件として、労働時間、休日、深夜の割増賃金等の規定を適用除外とする制度です。

 使用者には、客観的な方法等により在社時間等の時間である「健康管理時間」を把握することのほか、「インターバル措置」「1月または3月の健康管理時間の上限措置」「年間104日の休日確保措置」のいずれかを講じること等が求められます。

 野党からは、「残業代ゼロ制度」「過労死促進」「正反対の内容を一本化する必要はない」などとの批判も強く、国会審議は予断を許さない状況です。

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