加工食品の原料原産地表示を原則義務化へ
現在、加工食品の原料原産地を表示する義務がある対象品目は、生鮮食品に近い22食品群と4食品です。
消費者庁と農林水産省共催の「加工食品の原料原産地表示制度に関する検討会」では、このほど、「すべての加工食品について、重量割合上位1位の原材料の原産地を義務表示の対象とする」と結論づけた中間とりまとめを公表しました。
ただし、輸入先が頻繁に変わり、包装容器をそのたびに印刷し直すことがむずかしい場合は、複数国の表示を認めました。
その場合は、「A国またはB国」「輸入」「輸入または国産」などの表示でも問題ないとしています。
今後は最終案をとりまとめ、来年以降、食品表示基準を定めた内閣府令を改正する予定です。ただし、異論も多いことから紆余曲折が予想されます。
解雇無効時での金銭救済制度の検討
裁判によって解雇が無効となった場合でも、職場復帰せずに退職する労働者が一定数存在しています。
また、行政組織によるあっせんや労働審判制度、民事訴訟上の和解においては、解雇をめぐる個別労働関係紛争の多くが金銭で解決されているという実態があります。
これらを踏まえて、厚生労働省の「透明かつ公正な労働紛争解決システム等の在り方に関する検討会」では、解雇が無効となった際の金銭救済制度が議論されています。
金銭救済制度があることで解雇が助長される、現行制度でも実行可能との指摘もありますが、年度内に結論を出すとしています。
介護保険料における総報酬割の検討
現行の介護保険制度では、保険者(協会けんぽや健康保険組合など)が負担する保険料は、その加入者(第2号被保険者)の人数に応じて支払う仕組みとなっています。
厚生労働省はこれを改め、保険者ごとに加入者の平均収入に応じて負担する「総報酬割」への移行を目指しています。
厚生労働省としては年末までに結論を出し、早期の改正案提出を目指します。