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これからの法改正の動き

株主総会のプロセスの電子化を促進

[ 2016年2月号 月刊「企業実務」編集部 ]

経済産業省は、持続的成長に向けた企業と投資家の対話促進に向け、株主総会プロセスの電子化を進めるため「株主総会プロセスの電子化促進等に関する研究会」を設置し、検討を始めました。

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 企業の持続的成長や中長期的な企業価値向上を実現するうえでは、企業と投資家の対話が重要です。
 しかし、日本の株主総会プロセスに関しては、諸外国に比べ、株主総会日が特定の日に集中しがちなことや議案検討についての期間が十分に確保されていないことなど、様々な課題が指摘されていました。

 そこで経済産業省は、持続的成長に向けた企業と投資家の対話促進に向け、株主総会プロセスの電子化を進めるため「株主総会プロセスの電子化促進等に関する研究会」を設置し、検討を始めました。主な論点は、以下のとおりです。

(1)株主総会招集通知等の提供の原則電子化

 現在、多くの企業で実施しているような議案資料の作成については、印刷、封入、発送などの時間がかかります。

 ウェブ上での公開に限ればこれらの時間を大幅に短縮することが可能です。また議案資料が早期に周知されれば、機関投資家等にとっては判断する時間が増えると期待されています。

 今後の課題としては、一覧性の高いプラットフォームをネット上に構築し、投資家が知りたい情報を検索できるようなシステムが必要ではないか、また、比較的小規模な会社については、早期開示インセンティブを与えるためのメリットを付与する必要があるのではないか、などの議論が行われています。

(2)議決権行使の電子化

 現行では、株主名簿上に記載された株主だけが議決権を行使できますが、機関投資家の場合は、国内であれば管理信託銀行、海外であれば常任代理人や海外金融機関を通じなければなりません。

 そこで、IT技術を利用した「議決権電子行使プラットホーム」を活用すれば、意思の疎通がスムーズになるとしています。

 ただし、同プラットホームはすでに存在はするものの、利用率が低いことから、今後は、利用率をアップさせることが課題としています。同研究会は月1回程度のペースで開催され、平成28年3月末をめどに報告書をとりまとめる予定です。

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