役員給与の課題は「経理マンが判断に関与できない」こと!
「多くの中小企業において、役員給与を決めるのは社長であり、経理マンはその判断に関与できないという点が、役員給与にかかわる税務上の最大の問題点でしょう」
開口一番、講師の佐久間裕幸先生の口から出た言葉に、受講者の何人かの方が大きく頷きました。
たしかに役員給与は社長の専権事項であり、「この業績なので、自分の給与を下げることにした」とか「業績が回復したから、元の額に戻す」といった決定をあとになってから聞かされ、頭を抱えた経験のある経理担当者は少なくないかもしれません。
しかしそうはいっても、役員給与の金額や税務処理について税務調査で指摘を受け、もしも損金として認められないとなると、会社にとっては大変な痛手となります。
そうしたリスクを防ぐには、社長にもある程度は役員給与に関する知識を持っておいてもらう必要があります。
役員給与に関する税務のポイントを豊富な事例で解説
「そのためには、まず経理担当者自身が役員給与に関する税務の要点をしっかりと理解し、適切な言葉で社長にレクチャーできるように準備しておくことが大切です」
と佐久間先生はおっしゃいます。
本セミナーでは、役員給与の税務に関し、
①税務上の役員の範囲
②役員給与の損金算入要件
③金額の適正性の問題
以上3つの視点を柱に、34の事例を使って解説しています。
ひとつひとつの事例について、判断の根拠となる法令や政令、国税庁が公表しているQ&A等を紹介しつつ、ときには先生ご自身の体験談を交えながら、実務に即したわかりやすい内容に、受講者の方々もおおいに満足された様子でした。
講師のご紹介
佐久間 裕幸 氏
(公認会計士・税理士。佐久間税務会計事務所所長)
1986年、慶応義塾大学大学院商学研究科修士課程修了。同年、公認会計士二次試験合格、大手監査法人に入所し、株式公開準備企業の監査等に従事。監査法人退職後、佐久間税務会計事務所を開設。中小・中堅企業の会計・税務の業務のほか、成長企業の公開準備支援などを行う。
■佐久間税務会計事務所