定年後の人生をどのように生きたいですか?
前回(夫婦世帯、おひとり様…それぞれの視点から“アラフィフ・クライシス”に備える)の記事の最後に書いたとおり、定年後の生活を見据えた「リタイアメントライフデザイン」には、3つのデザイン(キャリアデザイン・ライフスタイルデザイン・ファイナンシャルデザイン)が想定されます。
ところで当然のことながら、目標のないプランニングはプランニングではありません。
確かに、この先の人生で何が起こるかは誰にもわかりません。だからといって、皆さんは場当たり的なその場しのぎの生き方を望んではいないはずです。
一度しかない、自分だけの人生です。定年後の生活をプランニングするにあたり、まずは、「どうやって生きていこうか? どう生きていきたいか?」を考えてみませんか。
実現できるかどうかではなく、「実現するためにはどうしたらよいか」を考えていきましょう。たとえ100%思い通りにならなくても、少しでも目標に近づけたら、それだけでもプランニングの価値があるというものです。
「選択的リスク」と「一般的リスク」
では、60歳以降をどうやって生きていきましょうか。これは、「生き方の選択」です。
上図にあるのは、例に過ぎません。ここにはない違う選択もあるはずです。大事なのは、まずは目標を設定することです。
話は変わりますが、何をするにしてもリスクはつきものです。たとえば、再就職すると決めても、再就職先がないかもしれませんし、海外暮らしをしたくても、希望する国の受け入れ態勢が安全ではないかもしれません。
このように、自分の選択した生き方や行動に伴うリスクを「選択的リスク」といいます。一方で、死亡や疾病、介護、老後などの誰にでも起こり得るリスクを「一般的リスク」といいます。
これらを総称して「リスク」といい、それぞれの「リスクマネジメント」が必要となります。